大規模修繕工事の期間や流れについて

マンションの大規模修繕の期間と工事のポイントをプロが解説!

建物やマンション、ビルなどの大規模な修繕工事はとても長い期間を要します。現地調査からお見積り、工事計画、施工、引き渡し、アフターケアまでとさまざま工程があり、すべてを把握することは難しいですが一連の流れや期間をある程度、把握しておくことが実際に工事を依頼するときにスムーズにものごとを進めることができます。また工事が遅れてしまうと住居様への影響も出てきてしまうので工事が遅れないようにしっかりと把握し、対策を立てることも重要になります。

今回は一般的な大規模修繕工事の期間と工事のポイント、注意点などをプロの専門業社が分かりやすく解説します。ぜひご参考にしてください。

目次

マンションに大規模修繕工事が必要な理由は

マンションの大規模修繕工事は、建物の劣化を防ぎ、安全性と快適性を維持するために不可欠です。建物は時間の経過とともに劣化し、外壁の塗装がはがれたり、防水の効果が低下したりすることがあります。これらの劣化が進むと、建物の耐久性が低下し、雨漏りや腐食などの問題が発生する可能性があります。マンションや建物を劣化から予防・修復し安全なものにすることで住人たちへ安心感を与えます。こうしたことから大規模修繕工事は、マンションやビル、建物にとって必要不可欠になります。

大規模修繕工事についてもっと詳しく知りたい方はこちらもご参考にしてみてください。

マンション大規模修繕工事の流れ

建物の構造や大きさなどによって、進行は変わりますが、一般的な大規模修繕工事の流れは以下の通りです。

1. 修繕委員会の結成と役割
修繕委員会は、工事の計画や進行を管理する役割を担っています。住民の代表者や専門家が参加し、修繕工事の進行を適切に統括します。

2. 建物調査診断の実施
建物の現状を把握するために、建物調査診断が行われます。専門家による建物の点検や検査が行われ、修繕すべき箇所や必要な工事内容が明確化されます。

3. 修繕工事の設計
診断結果をもとに、修繕工事の設計が行われます。具体的な修繕内容や工事方法が決定され、工事の方針が立てられます。

4. 施工会社の選定基準
信頼性や実績などを基準に、適切な施工会社を選定します。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。

5. 総会開催と施工会社との契約
住民に工事の計画や費用などを説明し、総会を開催します。そして、住民の承認を得た後、施工会社と正式な契約を締結します。

6. 工事説明会の実施
住民への工事の説明や影響範囲の説明を行うために、工事説明会を実施します。住民の理解と協力を得るために、工事の内容やスケジュールについて詳細に説明します。

7. 工事の開始と完了
工事が開始され、予定通りに進めば、工事の期間を経て工事が完了します。修繕委員会は工事の進捗管理や品質管理を行い、問題が生じた場合には迅速に対応します。

またここで一番重要なことが大規模修繕工事を実際に行う施工業者です。選定した施工業者によって工事が成功するか、失敗するか変わってしまいます。別の記事にて施工業者の選定の方法についてポイントなどをご紹介していますので、ご興味がある方はこちらもご覧ください。

マンション、ビルなどの大規模修繕工事にかかる期間

大規模修繕工事の期間は、マンションの規模や工事内容によって異なります。

建物、マンションなどの規模別の工事期間の解説

小規模マンションの工事期間

 小規模なマンションでは、通常数週間から数ヶ月程度の工事期間がかかります。
 

中規模マンションの工事期間事

中規模なマンションでは、数ヶ月から半年程度の工事期間が必要な場合があります。

大規模マンションの工事期間

大規模なマンションでは、1年以上の長期間を要することが一般的です。

各工事にかかる期間の詳細

足場・仮設設備の設置

 工事の最初には、足場や仮設設備の設置が行われます。これには数日から数週間かかることがあります。
 

下地補修・シーリング工事・鉄部塗装工事

建物の下地補修やシーリング工事、鉄部塗装工事などは、数週間から数ヶ月かかる場合があります。これらの工程は、建物の状態や修繕内容によって異なります。

外壁塗装工事・防水工事

外壁塗装や防水工事は、数週間から数ヶ月以上の期間がかかることがあります。特に大規模な工事の場合は、工期が長くなる傾向があります。

マンション大規模修繕工事の費用と注意点

大規模修繕工事の費用は、修繕内容やマンションの規模によって異なります。工事期間が延びる原因と対策についても注意が必要です。

1. 大規模修繕工事の費用について

工事費用は、修繕する範囲や内容に応じて算出されます。修繕委員会は複数の業者から見積もりを取り、予算を立てる際には慎重な検討が必要です。

2. 工事期間が延びる原因と対策

天候や工事の進行状況などによって工事期間が延びることがあります。これを防ぐためには、施工会社とのコミュニケーションを密にし、工事の進捗状況を確認しながら柔軟に対応することが重要です。

3. 修繕委員会立ち上げやマンション居住者とのトラブルに関する注意点

修繕委員会の組織づくりやマンション居住者とのコミュニケーションには注意が必要です。円滑な意思疎通を図りながら、工事に対する理解と協力を得ることが大切です。

大規模修繕工事の周期と適切なタイミング

大規模修繕工事の周期と適切なタイミングについて考えましょう。

大規模修繕工事の周期と目安年数:

一般的な目安としては、10年から20年程度を大規模修繕工事の周期として考えることが多いです。建物の劣化状況や法的な要件により異なる場合もありますので、定期的な点検や専門家の助言を参考にすることが重要です。

修繕工事の着工・竣工を延期する場合の考慮点:

修繕工事の着工・竣工を延期する場合は、建物の状態や住民の意見を踏まえて慎重に判断する必要があります。ただし、安全性や建物の状態を最優先し、延期の影響を最小限に抑えるよう努めるべきです。

また別の記事では大規模修繕工事の周期のタイミングと費用負担を減らす方法についてご紹介しています。ご興味がある方はこちらもご覧ください。

大規模修繕工事を成功させるためのポイント

大規模修繕工事を成功させるためには、以下のポイントに注意しましょう。

修繕委員会の適切な組織づくり:

委員会の組織づくりは、工事の計画や進行管理において重要です。適任なメンバーを選出し、情報共有や意思決定のプロセスをスムーズに進めるようにしましょう。

工事期間中のトラブル回避策:

工事期間中に発生する可能性のあるトラブルを予防するためには、施工会社とのコミュニケーションを密にし、工事の進捗や問題点について定期的な報告や打ち合わせを行いましょう。

管理組合との円滑なコミュニケーション:

管理組合との円滑なコミュニケーションは、工事の進行や費用の管理において重要です。適切な情報共有や意見交換を行いながら、協力体制を築きましょう。

まとめ

今回は大規模修繕工事にかかる期間と流れ、また工事の注意点やポイントなどについてご紹介しました。ご紹介した内容はあくまでも一般的な流れになります。建物、マンションやビルの大きさや形状、状態などにより、流れや期間ももちろん変わってきますが、おおよその流れを知ることで全体にイメージが把握しやすくなると思います。ご紹介した内容を参考にして、期間や流れのイメージをもって計画通りのスムーズな工事ができれば幸いです。

マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭
マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭

一級塗装技能士であり、現在マリオン株式会社の副代表も務める。建築業界に10年以上在籍している経験と知識で現場から営業まで幅広く携わる。

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