大規模修繕の保証期間とは?期間や内容などを徹底解説!

大規模修繕の保証期間とは?期間や内容などを徹底解説!

大規模修繕工事には、保証期間が存在することをご存知でしょうか?保証期間は、工事の品質や施工業者の信頼性を保証する重要な要素です。一般的にはだいたいが同じですが、中には施工する業者によって保証内容や期間が変わる場合もありますので、しっかりと確認しておくことはとても重要になります。

今回のコラムでは、大規模修繕工事における保証期間について詳しく解説し、下地補修工事、シーリング工事、外壁塗装工事、鉄部塗装工事、防水工事(バルコニー防水工事と屋上防水工事)のそれぞれの工事における保証期間の目安についてもご紹介します。
今回ご紹介する内容についてはあくまでも一般的な内容となりますので、実際に大規模修繕工事を行う際は重要な事項の一部になりますので、必ず保証期間については確認しておきましょう。

目次

はじめに大規模修繕工事が必要な理由とは

マンションの大規模修繕工事は、建物の劣化を防ぎ、安全性と快適性を維持するために不可欠です。建物は時間の経過とともに劣化し、外壁の塗装がはがれたり、防水の効果が低下したりすることがあります。これらの劣化が進むと、建物の耐久性が低下し、雨漏りや腐食などの問題が発生する可能性があります。マンションや建物を劣化から予防・修復し安全なものにすることで住人たちへ安心感を与えます。こうしたことから大規模修繕工事は、マンションやビル、建物にとって必要不可欠になります。

大規模修繕工事についてもっと詳しく知りたい方はこちらもご参考にしてみてください。

大規模修繕の保証期間の目安は工事内容によって異なる

まず、保証期間の目安は、実施する工事の内容によって異なります。以下では、各工事ごとに保証期間の目安を解説します。

下地補修工事の保証期間の目安

下地補修工事とは、建物の基礎や外壁、屋根などの下地部分の補修が行われます。一般的な目安としては、下地補修工事の保証期間は、工事完了後約5年から10年程度とされています。ただし、地域や施工業者によっても異なる場合がありますので、事前に確認することをおすすめします。

シーリング工事の保証期間の目安

シーリング工事とは、建物の接合部や隙間にシーリング材を充填する工事です。一般的な目安としては、シーリング工事の保証期間は、工事完了後約2年から5年程度とされています。ただし、使用されるシーリング材の種類や施工状況によっても異なるため、具体的な保証期間は業者によって異なる場合があります。

外壁塗装工事の保証期間の目安

外壁塗装工事とは、建物の外壁に塗膜を施す工事です。一般的な目安としては、外壁塗装工事の保証期間は、工事完了後約5年から10年程度とされています。ただし、使用される塗料の種類や塗装方法、地域の気候条件によっても保証期間は異なるため、事前に確認することが重要です。

鉄部塗装工事の保証期間の目安

鉄部塗装工事とは、鉄骨や鉄製の建材に塗膜を施す工事です。一般的な目安としては、鉄部塗装工事の保証期間は、工事完了後約5年から10年程度とされています。ただし、使用される塗料の種類や塗装方法、鉄部の使用状況によっても保証期間は変わるため、事前に確認することが重要です。

防水工事の保証期間の目安(バルコニー防水工事と屋上防水工事)

防水工事とは、建物のバルコニーや屋上などの水が浸入する可能性のある箇所を防水する工事です。一般的な目安としては、防水工事の保証期間は、工事完了後約5年から10年程度とされています。ただし、使用される防水材の種類や施工状況、地域の気候条件によっても保証期間は異なるため、事前に確認することが必要です。

大規模修繕工事の途中でも保証は存在するのか?

大規模修繕工事の途中でも、保証は存在します。一般的には、工事完了後の保証期間が設けられますが、一部の業者では、工事途中でも一定の保証を行っている場合があります。工事途中で問題が発生した場合、施工業者によって異なるため、事前に確認することが重要です。

工事の途中でも保証は存在するのか?

保証期間は大規模修繕業者によっても違うのか?

保証期間は、施工業者によっても異なる場合があります。一般的には、信頼性の高い施工業者ほど長い保証期間を提供しています。施工業者選びの際には、工事費用だけでなく保証期間もしっかりと確認して業者の選考することが大切です。

失敗しない業者の選び方については別の記事で詳しくご紹介しています。ご興味のある方はこちらもご覧ください。

大規模修繕の保証期間に伴う定期点検の重要性

保証期間中には、定期的な点検が必要です。点検を怠ると、問題が発生した際に早期に対応することができず、保証期間内であっても保証対象にならなくなり、修繕費用が発生する可能性があります。定期点検は、施工業者や専門業者に依頼することが一般的です。点検の頻度や方法については、施工業者との契約や保証書などに明記されているため、確認しておきましょう。
大規模修繕工事における保証期間は、工事の内容や施工業者によって異なります。保証期間中には定期点検を行い、早期に問題を発見・修繕することが重要です。信頼性の高い施工業者を選び、保証期間や点検の内容を事前に確認することで、安心して大規模修繕工事を進めることができます。

大規模修繕の欠陥工事トラブルから守ってくれる「瑕疵保証」

まず、瑕疵(かし)保証について説明します。瑕疵(かし)とは、工事において生じた欠陥や不良箇所のことを指します。瑕疵保証は、工事の完了後に発生した瑕疵について、一定期間内であれば施工業者が責任を持ち、修繕や補償を行う制度です。これにより、マンションのオーナーは欠陥工事トラブルから守られることになります。

保証を確実にするための大規模修繕の3つの保険

大規模修繕工事には、瑕疵保険、工事完成保証、外壁タイルの瑕疵保険の3つの保険が関わってきます。以下でそれぞれの保険について説明します。

瑕疵(かし)保険

瑕疵保険は、工事の瑕疵に関する保険です。マンションの大規模修繕工事では、施工業者が瑕疵保険に加入していることが一般的です。もしも工事後に瑕疵が発生した場合、瑕疵保険によって修繕費用が補償されます。瑕疵保険は、マンションのオーナーにとって重要な保険です。

工事完成保証

工事完成保証は、大規模修繕工事が完了した後の一定期間において、施工業者が工事の品質や瑕疵に対して責任を持つ保証です。工事完了後の一定期間内であれば、施工業者による修繕や補償が行われます。工事完成保証は、瑕疵保険とは異なる保証制度です。

外壁タイルの瑕疵保険

外壁タイルの瑕疵保険は、外壁タイルの施工に関する保険です。外壁タイルはマンションの外観を美しく保つ重要な要素ですが、施工不良や劣化によって瑕疵が発生する可能性もあります。この保険によって、外壁タイルに生じた瑕疵に対して修繕費用が補償されます。

以上が、マンションの大規模修繕の保証期間と瑕疵保証に関する解説でした。瑕疵保証や保証期間に関する詳細は、契約書や施工業者との打ち合わせで確認することが重要です。マンションの大規模修繕工事を安心して進めるために、保証と保険についての理解を深めましょう。

まとめ

今回はマンションやビル、企業施設などの大規模修繕工事における保証についてご紹介しました。保証の内容や期間は施工を行う業者によっても異なる場合があります。しっかりと業者を選定する段階で工事費用だけでなく、保証の内容についても確認しておくことがとても重要です。また工事完了後も定期点検を怠ってしまうと保証対象であったとしても、保証外になってしまう場合もあります。完了後もしっかりと適切な対応を心がけましょう。

マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭
マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭

一級塗装技能士であり、現在マリオン株式会社の副代表も務める。建築業界に10年以上在籍している経験と知識で現場から営業まで幅広く携わる。

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