マンション修繕積立金の相場と長期計画の重要性をプロが解説!

マンション修繕積立金の相場と長期計画の重要性をプロが解説!

マンションやビル、建物などの修繕費、修繕積立金などは一般の方ではなかなか分からないことが多いと思います。当然ながら、マンションの管理組合などにより積立方法などは異なり、修繕費も建物自体の大きさや工事の内容などにより、変動してきます。ここでは一般的な業界の修繕積立金の相場や適切な活用方法、修繕費を削減する方法などについてご紹介します。
また、マンションなどの大規模修繕工事にはかかせない長期計画の重要性についてもプロの専門業社であるマリオンが詳しく解説します。ぜひご参考ください。

目次

マンションの修繕費・修繕積立金について

マンションの修繕費・修繕積立金とは、マンションの共有部分や共用設備の修繕や保全のために必要な費用を積み立てる制度です。これにより、マンションの老朽化や劣化を防ぎ、住み続ける上での安全性や快適性を確保することが目的とされています。修繕費・修繕積立金は、マンション管理費とは異なり、具体的な修繕や保全のために積み立てられる費用となり、修繕工事が行われる際に活用していきます。

マンション修繕費(修繕積立金)の費用相場

国土交通省が出した「平成30年度 マンション総合調査」に具体的な数字が公表されております。マンション修繕積立金の平均金額はおおよそ月額1.1万円と言われていますが、実際の費用はマンションの規模や地域、建物の築年数などによって異なります。修繕積立金の適正価格は、長期修繕計画に基づいて決められます。長期修繕計画は、マンションの管理組合が将来の修繕や保全の必要性を見越して計画を立てるものであり、修繕積立金の必要額を算出するための重要な指標となります。

マンションの修繕積立金が上がる5つの理由

マンションなどの住人は修繕積立金が値上がりすることを喜ばない方が多いと思いますが、世間の事情などにより、やもえず値上げをしなければいけない状況もあります。住人などの反対で値上げができず、積立金が集まらなくなると肝心な建物自体の修繕が行えない状態になってしまい、その影響で建物が危険な状態に陥ってしまうことは避けなければいけません。ここでは修繕積立金のしくみと値上げするタイミングなどについて、ご紹介します。

1. 新築時には修繕積立金が安く設定されているから:
マンションが新築時には、建物や設備の劣化がまだ進んでいないため、修繕費の必要性が低くなります。そのため、新築時の修繕積立金は比較的安く設定されることが一般的です。

2. 「段階増額積立方式」を採用しているから:
一般的に、マンションでは修繕積立金を段階的に増額していく「段階増額積立方式」が採用されています。これは、築年数が経つにつれて修繕費の必要性が高まることに対応するための方法であり、修繕費の増加に備えるための制度です。

3. ガイドラインが2008年まで無かったから:
2008年以前は、修繕積立金の適正価格に関する具体的なガイドラインが存在しませんでした。そのため、各マンションごとに独自の基準で修繕積立金が設定されていたことがありました。

4. 築年数が経つにつれて修繕費が足りなくなるから:
マンションの築年数が経過すると、建物や設備の劣化が進行し、修繕や保全が必要となる頻度や費用が増加します。そのため、築年数が経つにつれて修繕積立金の必要額が上がる傾向にあります。

5. 修繕費の相場が上昇しているから:
近年、建築資材や人件費の上昇などにより、修繕費の相場が上昇しています。これにより、修繕積立金の必要額が増加することがあります。

マンションの修繕費削減方法と長期的な節約術

マンションの修繕費を削減するためには、以下のような方法があり、適切に対応していくことで修繕自体を減らし、費用を抑えることができます。

メンテナンスの定期的な実施

マンションの共有部分や共用設備の定期的なメンテナンスを行うことで、劣化や故障の早期発見や修繕の必要性を軽減することができます。

予防的な対策の実施

防水工事や塗装などの予防的な対策を行うことで、修繕費を将来的に削減することができます。

積立金の効果的な運用

修繕積立金を適切に運用し、将来の修繕費を賄うための資金を増やすことが重要です。適切な資金計画や予算管理を行い、効果的な運用方法を検討しましょう。

長期的な節約のためには、修繕計画を立てることが重要です。マンションの共有部分や共用設備の寿命や劣化状況を把握し、将来の修繕費を予測する計画を立てることで、予算の効率的な使い方や節約の機会を見つけることができます。

メンテナンスの優先順位の設定

限られた予算や資源を効果的に使うために、メンテナンスの優先順位を設定しましょう。重要な部分や故障のリスクが高い部分に優先的にリソースを割り当てることが重要です。

専門家による調査、アドバイス

メンテナンスや修繕に関しては、専門家の助言やアドバイスを活用しましょう。専門家の意見や知識を取り入れることで、効果的なメンテナンスを行うことができます。

マンション管理組合による修繕費の適正な使い道

マンション管理組合は、修繕費を適切に使用するためのガイドラインを設定することが重要です。以下の点に注意しながら、修繕費の使い道を決定することで適正な使い道ができます。

長期修繕計画に基づく予算編成

長期修繕計画に基づいて修繕費の必要額を算出し、予算編成を行うことが大切です。修繕計画を見据えた予算編成により、将来の修繕や保全に必要な費用を適切に捉えることができるため、とても重要になります。

透明性と責任の確保

修繕費の使途に関する管理組合の決定プロセスを透明化し、住民に対して責任を持って説明することで理解を得ることができます。住民の理解と協力を得るためにも、情報の開示や意思決定の透明性を明確することが必要です。

必要な手続きの遵守

修繕費の使途に関する手続きや規則を遵守することも重要です。法的な要件や契約条件に沿って適切な手続きを行い、修繕費の使用を管理しましょう。

マンションの修繕費・修繕積立金に関するQ&A

ここでは修繕や修繕積立金についてのよくある質問をご紹介していきます。一般的なことになりますので、より詳しいことを知りたい方は専門家やコンサルティングにご相談ください。

マンションの毎月の修繕積立金は安ければ安いほど良いですか?

A: 安ければ良いというわけではありません。修繕積立金は、将来の修繕や保全のために必要な費用を積み立てるためのものです。適正な修繕積立金の設定は、マンションの状態や将来の修繕計画に基づいて行われるべきです。

マンションの修繕積立金が値上がりするのを阻止できますか?

A: 修繕積立金の値上がりを完全に阻止することは難しいですが、適切な長期修繕計画の策定や効果的な予算管理、適正な修繕費の設定などにより、値上がりを緩和することができます。

マンションの修繕積立金を滞納するとどうなりますか?

A: マンションの修繕積立金を滞納すると、将来の修繕や保全のための費用が不足する可能性があります。管理組合によっては、滞納者に対して利息や遅延損害金の支払いを求めることもあります。また、法的な措置や裁判所を通じた差し押さえなどの処置が取られることもあります。

マンションの修繕積立金は返金(返還)されますか?

A: 修繕積立金は、将来の修繕や保全のために積み立てられるものであり、通常は返金(返還)されません。修繕積立金は、マンションの共有部分や共用設備の修繕や保全に充てられるため、その目的のために使用されます。

マンションの修繕積立金は老後でも払い続けるのですか?

A: マンションの修繕積立金は、住んでいる限り継続的に支払う必要があります。修繕積立金は、将来の修繕や保全のための費用を積み立てるためのものであり、マンションの価値や住みやすさを維持するために重要な負担です。老後になっても、修繕積立金の支払いが必要となる場合があります。

まとめ

今回はマンションなどの修繕積立金について詳しくご紹介しました。難しい部分やなかなか分からないことなどもあるかと思いますが、建物を守るために大切な修繕工事をスムーズに進めるために積立金や長期計画はとても大切なことになります。今回の記事を参考にぜひご活用ください。

マンションなどの大規模修繕工事の専門業社であるマリオン株式会社では、今回ご紹介した内容を踏まえた施工工事を行なっています。お困りごとや他社との見積もり比較を検討している方はぜひ下記よりお気軽にご相談ください。

マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭
マリオン株式会社 取締役副社長 永見 洋昭

一級塗装技能士であり、現在マリオン株式会社の副代表も務める。建築業界に10年以上在籍している経験と知識で現場から営業まで幅広く携わる。

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